海潜三十郎のWeekly Report

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<<   作成日時 : 2017/06/05 10:00   >>

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 6月に入りました。梅雨入り前のWeekly Reportです。

 6月に入り、今年の事実上の内定解禁になりました。例年解禁時期が変更されるため、企業の採用部門も学生さんも本当に大変だと思います。それでも2018年度の優秀な新入社員を確保するため、企業・学生とも積極的な活動を行っていくのでしょう。今年も昨年に引き続き、完全なる売り手市場のようです。よりよい条件を求めて多くの学生が企業を回りますし、優秀な学生ほど複数の企業の内定を取り付けます。その反面内定を出す企業も本当に、その学生が就職してくれるかは解らないため、採用数のさじ加減に苦労するようです。多すぎると予定数以上の新入社員を抱えることになりますし、少なすぎると採用数を満たさず企業の人員計画に支障を来します。一体どの時期に確定してもらえるのか、本当に就職してくれるかをお互いに探り合っているのが本音でしょう。

 その中で日経産業新聞が、面白い記事を掲載していました。6月1日に、現代の就活生の残業などの働き方について意識調査結果を報じていました。それによると、許容できる突き当たり残業時間が、「残業したくない」「20〜40時間」とした就活生が、なんと60%を越えたそうです。毎日1〜2時間以下の残業以外働きたくないというのが、現代の就活生の本音なのでしょう。さらに転勤等も拒否する就活生が50%弱、海外転勤を希望する就活生が10%程度と、同じ場所で安定的に働き続けたいという学生が大半になったようです。

 学生であるから仕事の実態を知らないとしても、この数字には考えさせられる部分が多いように思います。単に売り手市場だからこういった就活生が増えているとも考えられますが、一方でブラック企業の報道が過熱した結果、正しいことは正しい、というその背景や理由も考えず自分たちの考えの正当性を主張する世代が増えたように思います。

 たしかに日本企業のやり方は、前近代的になりつつあるのかもしれません。解雇が簡単にできない企業としては、部門の縮小や閉鎖に対して、転勤という方法で人員の整理を図るしかありませんでした。同時に企業内で業務教育を行う慣行があるため、経験値の向上という観点でも転勤が重要なったようです。働く側としても、上司や顧客との人間関係をリセットする意味で転勤は意味がありましたし、転職が一般的でなければ新しい仕事やチャレンジの意味でも転勤は望ましかったのかも知れません。

 しかし時代は変わり、企業側も余裕がなくなってきています。労働生産性の向上はどこの企業でも言われるようになりましたし、成果主義を前面に出す企業も増えたように思います。苛烈な競争が企業内で発生し、敗北者は現状以下のポジションか退職を余儀なくされます。こなさなければならない仕事は年々増えますし、その成果がでなければ競争での敗北を意味します。こういった緊張感がブラックな体質を生むのでしょうし、心身の問題を引き起こす一因となることは間違いないと思われます。

 多くの企業が労働者に正当な対価を支払わず利益を出すことは、明らかな誤りです。不当にサービス残業を強いて、その結果として見かけの生産性を高め利益を出すのは、やはり違法としかいえません。しかしその反面、業務全体の生産性を阻害する無駄な仕事が多いことも事実です。さらにその無駄な仕事は企業が創り出したものではなく、労働者そのものに原因があることに我々は気づかなければなりません。

 ITがない時代、あるいはITが導入されていても現在のように個人の仕事の効率が高められる前の業務には必要な業務でも、現在は不要、むしろあるが故に業務効率や精度を下げるものが沢山あります。それらを見直さないからこそ仕事は忙しくなりますし、それが無駄な残業に繋がる可能性が高いといえます。昔から引き続いてきた仕事の内容とやり方を見直さないと、業務の効率は上がりません。さらに様々なチェックや承認は、押印する人間の権力欲は満たせても業務の効率は上がりませんし、そういった書類ほど内容をきちんと精査されるケースが少ないと思われます。つまりハンコのためのハンコであり、必要性はきわめて低いのです。

 こういった仕事を無くさない限り、無駄な残業は増えるでしょう。さらに業務の生産性を高めるために、非生産的な行為や不合理のやり方を抜本的に改め、少ない人数で効率的な業務を遂行できるようしなければ、今後の企業の繁栄は難しいと思いますし、なにより労働者一人一人の負担が相対的に高まり続けてしまいます。そこに「残業と転勤をしたくない」若者が増えれば、ますます企業の生産性は低くなり、結局企業そのものの存亡の問題に繋がっていきます。

 本当に生産性を高めた上での残業は、場合によっては必要ですし、その時間も限界がないのかも知れません。もちろんそこには十分な手当が支払われるはずですし、臨時のもので恒常的なものであってはなりません。となると、若者が残業を単純に回避したいということは、若者の我が儘に思えます。しかし同時に、無駄な仕事の延長線上の残業はあってはなりませんし、それを強制することは絶対にあってはなりません。ブラックという記号にだまされることなく、本当に仕事の生産性と残業のあり方を真剣に考える時が到来したように私には思えます。

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